「読める」で終わらない決算書活用術 成果につながる2つの見方
決算書が読めれば、ビジネスや株式投資に役立つ――。そう感じてはいるものの、決算書をどう見ればよいか分からないという人も少なくないだろう。「それは決算書を『読む』という前提が間違っているのです」というのは、音声メディア「voicy」で配信する「10分で決算が分かるラジオ」が人気の「妄想する決算」氏だ。 決算書を「使いこなす」ようになるにはどうすればよいか? 妄想する決算氏の新著『数字から企業の「リアル」がわかる! 未来を読み解く決算書』(高橋書店)より一部抜粋・再構成して、決算書を読み解くためのコツを紹介する。 決算書を「使える」人になる 皆さんは、決算書を読みたいという思いをもって、本書を手に取っていただいていると思います。決算書を使いこなせるようになれば、 ●会社の経営の実態がつかめる(数字で判断できる) ●企業の成長性や倒産リスクがわかる ●投資判断に強くなる ざっと挙げただけでもこれだけのメリットがあります。実際に、大阪商工会議所の調査でも「ビジネスパーソンの9割は会計知識が必要だ」と感じています(大阪商工会議所「社会人の必須スキル」に関する調査〈2023〉)。 インフレ時代を迎え、資産運用の重要性も増しています。会計知識は重要な“教養”の1つです。 しかし、意外なほどに決算書を読める人は多くありません。それはなぜでしょうか? 会計の知識が少なすぎるから? 決算書が法律の条文のようにむずかしい言葉づかいで書かれているから? いいえ、違います。それは決算書を「読む」という前提が間違っているのです。 たしかに決算書には専門用語が使われています。そのため、まるで英単語のように用語の暗記を始めてしまう方がいますが、それでは決算書は使えません。 決算書を「読める」と「使える」の間には大きな差があるのです。 そもそも、決算書は企業の1年間の「過去の情報」をまとめたものです。数字が読めれば、これまでの傾向はわかります。しかしその先を読むには、別の力が必要です。 未来を読み解くために必要なのは「全体像を理解しそれぞれの情報を統合する力」です。これには暗記は必要ありません、思考のコツさえつかめばだれでも身につけらます。 ここでは、「決算書を活用できる」ことを、「数字を根拠に自分なりの結論を出せる状態」としています。 【×】決算書の数字が読めているだけの状態 ハイデイ日高の去年の売上が556億円か。最近は売上も増えているし、成長が続きそうだな。...